【黒川博行】堀内・伊達シリーズ

雑記

ハードボイルド小説が好きで大沢在昌先生の「新宿鮫シリーズ」「ザ・ジョーカーシリーズ」、馳星周先生の「不夜城シリーズ」、楡周平先生の「朝倉恭介シリーズ」等々が好きで読んでいます。

これらのハードボイルド小説は主人公一人で行動して物語が進んでいきますが、黒川博行先生の小説では二人で行動して物語が進んでいく小説が多いです。

また、小説の舞台が大阪を中心としたことが多く、会話が“関西弁”で語られているためテンポよく読み進められます。

代表的な作品に「疫病神シリーズ」「後妻業」その他大阪府警の警察官を主人公にした警察小説があり、大阪府警モノでは作品をまたいで人物が出てくることがあり(落英・桃源の上坂)そういった部分も面白いです。

それらの中で「堀内・伊達シリーズ」の概要や読む順番を備忘録として記しておきたいと思います。

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登場人物

  • 堀内信也

このシリーズの主人公で堀内を中心に物語が進んでいきます。

1作目「悪果」では大阪府警今里署暴犯係の巡査部長でしたが、2作目からは元マル暴担で競売専門不動産会社の嘱託調査員になります。年齢は1作目で38歳、2作目以降40代。「堀やん」

  • 伊達誠一

堀内と同様に1作目では大阪府警今里署暴犯係の巡査部長で堀内の相棒でしたが、2作目からは競売専門不動産会社「ヒラヤマ総業」の嘱託調査員で堀内をこの会社に誘い“シノギ”を二人で行います。年齢は堀内の一つ下。元柔道の強化選手。極道面。妻子有り。公団住宅住み。「誠やん」

  • 生野敏昌

ヒラヤマ総業の営業部長。2作目から登場。海千山千の古狸、競売ビジネスの裏の裏まで知り尽くしている。元不動産ブローカー。

  • 荒木健三

伊達と同じ柔道の強化選手。2作目から登場。堀内・伊達が警察を辞めたため犯歴等の情報が欲しいときは荒木に連絡し情報をもららう。100キロ超級。伊達よりもひどい極道面。

読む順番

1.悪果 2.繚乱 3.果鋭 4.熔果 の順番で刊行され、時系列順になります。それぞれあらすじを記していきます。

  • 悪果(アッカ)2007年

大阪府警今里署のマル暴担当刑事・堀内は、淇道会が賭場を開くという情報を掴み、開帳日当日、相棒の伊達らとともに現場に突入し、27名を現行犯逮捕した。取調べから明らかになった金の流れをネタに、業界誌編集長・坂辺を使って捕まった客を強請り始める。だが直後に坂辺が車にはねられ死亡。堀内の周辺には見知らぬヤクザがうろつき始める……。黒川博行のハードボイルドが結実した、警察小説の最高傑作!

シリーズの1作目です。この時は刑事です。ここから堀内・伊達シリーズが始まります!

  • 繚乱(リョウラン)2012年

大阪府警を追われたかつてのマル暴担当刑事、堀内と伊達。競売専門の不動産会社で働く伊達に誘われ、東京で暇を持て余していた堀内は、大阪へと舞い戻る。再びコンビを組み、競売に出る巨大パチンコ店「ニューパルテノン」を調べるふたりは、利権をむさぼる悪党たちとシノギを削ることに。警察OB、ヤクザ、腐敗刑事を敵に回し、ふたりは大阪を駆け抜けるー。

大阪府警を辞めた堀内と伊達が競売専門不動産会社の嘱託社員としてのシノギが始まります!

  • 果鋭(カエイ)2017年

大阪府警の堀内は恐喝がバレて依願退職。民間に拾われるが、暴力団と揉めて刺され、左脚に障害が残る。収入はゼロになり、女には逃げられ…。そんなとき刑事時代の相棒、伊達が二十兆円市場と言われるパチンコ業界にシノギを見つけ、協力を求めてきた。警察、極道との癒着、不正な出玉操作ー業界の闇に、堀内は己の再生も賭けて切り込む。

繚乱のラストで刺され左足が痺れて歩行にも障害が出ていますが、仕込み杖を駆使して関西のパチンコ業界の競売を機に’いわし’ていきます。

  • 熔果(ヨウカ)2021年

金は二の次。絡んだ糸をほぐして核心に迫る「捜査」が愉しいのだー。白昼堂々起こった100キロ5億円の金塊強奪事件。かつては大阪府警暴対課の敏腕刑事だったが、今は警察を退職して無為な日々を過ごしている堀内信也は、刑事時代の相棒だった伊達誠一に誘われて、まだ押収されていない金塊の行方を追うことに。大阪から淡路島、由布院、小倉を経て名古屋へー。事件の核心に近づいていく二人に、ヤクザ、半グレ、汚職警官、悪徳貴金属ブローカーたちが次々と立ち塞がる!暴力と混沌の中でしか生きられない男たちを描くノワール小説の最高峰。

恐らく福岡で実際に起きた金塊強盗に着想を得ていると思いますがそこから始まり、今回は大阪から九州や名古屋まで移動し物語が進んでいきます。

まとめ

現在、「堀内・伊達シリーズ」は悪果、繚乱、果鋭、熔果と4作出ています。

これらかもシリーズが続くことを願っています!

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雑記
みやざきオフィスワーカー

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